
| 司会 | 松村 満美子 | (腎臓サポート協会) |
| 1.主催者あいさつ | 渡邉 忠志 | (東腎協会長) |
| 清古 愛弓 | (東京都健康局参疾病対策課 課長) | |
| 2.講演 | 第1部 「生活習慣病と腎臓」 | |
| 林 松彦先生 | (慶応義塾大学医学部内科腎臓研究室助教授) | |
| 第2部 「腎臓病を抑えるには」 | ||
| 草野 英二先生 | (自治医科大学腎臓内科教授) | |
| 3.質問コーナー | ||
| 4.閉会の挨拶 | 榊原 靖夫 | (東腎協副会長) |
| 日 時 | 平成15年(2003年)2月9日(日) 午後1時〜3時30分 | |
| 場 所 | 豊島区民センター文化ホール(定員279人) | |
| 主 催 | 東京都腎臓病患者連絡協議会 | |
| 社団法人 日本腎臓学会 | ||
| 後 援 | 東京都、豊島区、北区、練馬区、(社)東京都医師会、(社)日本透析医学会、(社)日本透析医会、三多摩腎疾患治療医会、(社)日本臓器移植ネットワーク、ライオンズクラブ国際協会330−A地区、東京難病団体連絡協議会、(財)日本腎臓財団、(社)全国腎臓病協議会 | |
| 主催者あいさつ |
○田中 きょうの司会者は松村満美子さんといいまして、皆様も何回かお目にかかったことがあると思いますけれども、以前NHKのアナウンサーとして一世を風靡した方でございます。今は腎臓サポート協会という会を立ち上げて、全国的に私たち腎臓病患者のために腎臓の大切さと移植のことに関して、全国を回っていらっしゃいます。松村さんは、この腎臓病を考える都民の集い今回が15回ですけれども、そのうち最初のころから11回も司会をしていただいております。それでは皆さん拍手で松村さんを迎えてください。松村満美子さんどうぞ。
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| 松村 満美子さん |
○松村 田中さんどうもご丁寧なご紹介ありがとう。どうも皆様こんにちは。せっかくのお休みにお運びくださいましてありがとうごさいました。今ご紹介いただきました松村でございます。腎臓病を考える都民の集いは最初からずっとお手伝いをして、去年ともうあと一回がほかとぶつかってお手伝いをしそびれておりますが、なるべくお手伝いするように心がけております。そのほかでは臓器移植ネットワークってございますよね、昔の腎臓移植普及会、そこの中央評価委員などもお手伝いをさせていだだいております。きょうは最後まで皆様とご一緒に過ごしたいと思いますのでよろしくお願いをいたします。
それでは最初に主催者のごあいさつでございます。東京都腎臓病患者連絡協議会の渡邉忠志会長から皆様にまずごあいさつ申し上げます。渡邉さんお願いします。
○渡邉 本日私たちが主催いたします第15回の「腎臓病を考える都民の集い」、に、ご参集されました皆様に対して心より感謝を申し上げたいと思っております。ご承知のように、現在全国に22万人の人工透析の患者がおります。そのうち東京都には、約1割22,000人の人工透析の患者がおります。
そういう仲間たちの中で東腎協は、約7,000名の会員の皆さんと医療費の問題あるいは福祉の問題に積極的に取り組みまして活動を展開しております。考えてみますと、30年前の私たち透析患者の余命は2年といわれておりました。しかし現在は30年以上の方が全国的にも非常にふえております。そのぐらい人工透析の医療が高度化しております。しかしこれには、非常に大変な経費がかかります。
これは国民の皆さんや医療側の暖かいご支援の中、あるいは本日司会を担当していただいております腎臓サポート協会の松村先生始め、こういう方たちのご協力によりまして我々は命を長らえ、そしてそれぞれの人生を楽しく生きているというのが現実でございます。私たちは、国民の皆さんに対して私たちが非常に元気よく生活できるそのお礼といたしまして、今後私たちのような人工透析にならないように皆さんに、健康管理に気をつけていただきたい。またやむを得ず腎臓を悪くなされた方には我々の経験を皆様にお話しして、私たちのような透析にまで進まないようにご努力をしていただきたいと、こういう気持ちも心の中に潜在しております。
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| 東京都腎臓病患者連絡協議会 会長 渡邉忠志 |
人工透析に入りますと1日4時間ないし5時間、週に3回病院に通院しなくてはなりません、これは精神的にも肉体的にも非常に苦痛であります。しかし透析以外の日は皆さん健常者と同じように元気に社会活動しているのも事実であります。
そういう面で本日お集まりの方の中にはいろいろ腎臓に関して、悩みがあり、あるいは今後の生活をどうするか、そういうことを考えている方が多いのではなかろうかと思います。医療相談室を設けておりますので、そちらの方にひとつ、一人ひとりの医療の悩みごとをご相談をしていただいて、皆さん方がそれぞれ自主判断いたしまして、今後の生活に役立てていただきたいと、このように考えております。
私たちは10年に1度、患者会の会員対象で実態調査をしております。この流れを見てみますと、ここ2〜3年糖尿病から腎臓病に悪化される方、さらに人工透析に移行される方が非常に多くなっております。今22万人の仲間がいるわけですが、そのうち27パーセントの方が、糖尿関係からの人工透析導入者で最近では導入者の38パーセントが糖尿病の原疾患からに透析に入ってるという経緯もございます。これらを考えますと、やはり腎臓病前の糖尿病という問題についても取り組んでいかなくてはならないのではなかろうかと、このように我々は最近の活動の中で提言をしております。
また私たちは毎年1回国会請願署名運動をしております。これは何かと申しますと、皆さんご承知のようにこの人工透析に関しては国の制度がありますから、これが崩れていきますと、どうしても私たちの命というものはお金と交換というような状況にもなりかねません。そのためには我々といたしましては国の保護政策あるいは東京都の福祉政策、そういうものをぜひ維持をしていただきたいということをお願いするのが活動の基本にもなっております。
多くの都民の皆さんあるいは全国の国民の皆さんのご支持を得ながら我々は活動しているわけでありますが、もちろん腎臓病だけでなくて、今全国的に難病問題が叫ばれております。その中で特にこの腎臓移植については最近非常に後退をしております。我々の病気を直すのにはまず移植が一つ、それから人工透析、CAPD等あるわけでありますが、移植関係が非常に停滞をしております。
そういう意味におきまして、本日はこれから慶応大学の林先生、自治医科大学の奥野先生の腎臓病に関するお話がございます。十分お聞きしていただきまして、皆さんの今後の生活に役立てていただきたいと、このように考えております。時間もございますので非常に簡単でございますが皆さんのご健康を期待いたしましてごあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。
○松村 渡邊会長ありがとうございました。渡邊さんご自身が透析15年でいらっしゃいます。お年を申し上げてもよろしいですか、渡邊さん。72歳ということなんですが、非常にお元気に患者活動をやっていらっしゃいます。それでは続きまして、東京都を代表して、東京都健康局医療サービス部疾病対策課の清古愛弓課長から皆様にごあいさつ申し上げます。清古さんお願いいたします。
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東京都健康局疾病対策課 課長 清古 愛弓 |
○清古 皆様こんにちは、東京都健康局の疾病対策課長の清古と申します。よろしくお願いいたします。東京都における難病対策と移植医療対策を担当しております。腎臓病に対する対策といたしまして、健康局では乳幼児健診、成人健診での早期発見・早期治療対策や、生活習慣病からくる腎臓病の予防策として、高血圧や糖尿病の生活習慣病予防対策に取り組んでおります。また腎臓病の治療継続を支援するために、小児の慢性腎疾患に関する医療費助成や難病としてのネフローゼ症候群・多発性嚢胞腎の医療費助成を行っております。さらに腎臓病に関しての東京都独自の制度として、人工透析を必要とする腎不全患者さんへの医療費助成制度がございます。ことしの1月末現在で13,219人の方が対象となっております。昨年度末に比べて1500人くらいふえております。
現在更新手続きをお受けしておりますけれども、今まで3年に1度更新時に診断書をいただくようにしておりましたけれども、透析の場合は更新のたびに診断書はいらないのではないかというようなご意見をたくさん伺っております。そこでこの4月から手続きの簡素化を考えております。診断書のかわりに特定疾病療養受療証の写しをつけていただくことになります。これは健康保険の制度で、人工透析を必要とする慢性腎不全の方は高額療養費制度で自己負担限度額が1医療機関当たり月額1万円になる制度でございます。その1万円を東京都が助成することになります。
現在もこの特定疾病療養受療証をマル都の医療券と一緒に医療機関の窓口に提示していただいている方も大勢いらっしゃるのですけれども、老人医療証をお持ちの方は昨年9月まで自己負担が少なかったこともございまして、お持ちでない方も多くいらっしゃるようです。窓口が健康保険のところになりますので、どうぞご協力お願い申し上げます。
それからもう一つ東京都独自の制度として、腎臓移植を希望する方に組織適合性検査の費用を助成しております。HLA検査のことです。今まで都内4つの検査センターが利用できましたけれども、さらにもう1カ所ふえまして、5カ所になっております。東京都では総合的な腎不全対策に向けて、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
最後に、本日の集いのテーマになっておりますが、腎臓の大切さをご理解いただくことを皆様にお願いいたしまして、私のあいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。
○松村 清古さんありがとうございました。今全国で透析をしている方の約一割が都民でございますね、48都道府県ございますけども、約一割の22,000人ぐらいは東京の方です。
さてここで、腎臓サポート協会の代表として皆さんにお話をさせていただきたいと思います。私自身は、30年以上それこそ金の切れ目が命の切れ目といって、全額自己負担で血液透析を始められた方たち、日本の黎明期の患者さんたちから、ずっと見続けてきております。30年以上透析していらっしゃる方が、2001年全腎協で30周年の記念の時計をその方たちに差し上げたのだそうです。私も1ついただきましたが、その方たちが何と200人以上いらっしゃる、腎臓の働きが悪くなって、いよいよ透析ということになっても、30年元気で頑張っているお仲間がたくさんいらっしゃるのです。
もういよいよ末期の腎不全になってしまった、透析導入しないといけないとなったら、血液透析しかないと思わないで移殖という道もあるし、それからCAPDというのもあるしAPDといって夜寝ている間だけずうっと機械につないで社会復帰して、昼間は仕事をバリバリするなんていうような、そういう治療の選択肢もある。いろんな選択肢があるということを、これから透析を導入する患者さんたちにぜひわかっていただきたい。
いろいろと情報発信をしていきたい。今腎臓病に関する世界のレベルがどこまできているのか、この辺の情報発信もしたいということで、一昨年の10月に腎臓サポート協会を立ち上げました。顧問に北海道の大平整爾先生になっていただき、いろいろな先生方の御協力をいただいております。できれば代表はドクターになっていただきたいと思ったんですけれども、長くかかわっている松村さんが全くの第三者で家族に腎臓病の人がいないにも関わらず、30年も延々とつき合ってくれているあなたが代表になるのが一番いいということになって、私が代表をさせられてしまっております。
会場の向こう側の、ロビーに腎臓サポート協会の展示物、簡単ではございますけれども展示してございますので、見ていただきたいし、腎臓サポート協会の会員になっていただきたい。今までいろんな企業からお助けいただいて、年に6回情報誌の「そら豆通信」を無料でお届けしていたのですが、まことに心苦しいんですが今年から会費として千円、送料として千円、2千円をどうしてもご負担いただかないと長続きしそうもないということでふみきりました。それでも年に6回最新の情報や、元気に頑張っている患者さんたちのこと、料理の仕方などの情報を満載した「そら豆通信」をお届けしようと思っておりますので、会員になっていただければ幸いでございます。どんどんいろいろな情報を発信をしていきたいと思っております。
ところで東腎協も全腎協もこうして一般都民の皆さんのために、自分たちが透析で苦しんでいるからみなさんを自分たちのお仲間にしたくないということで、こういう会を催す。患者会としては非常に異例のことです。これを長いことやってきている東腎協も全腎協もすばらしいと日頃から尊敬しています。大体患者会というのは患者さんたちのお集まりで、自分たち患者のためのものですけれども、東腎協はもう今年で15回になりますが、自分たちのお仲間にならないでくださいという願いを込めて、皆さんお体にお気をつけてください、透析までいかないように頑張ってくださいねと、予防の為に一生懸命こういう会をやっている。本当に頭の下がる思いでございます。
それから秋になりますと10月は「臓器移植推進月間」ですね。これは、実は私も関係しておりましたが、そもそもは腎臓移植国民大会を1986年にはじめた時に腎移植推進月間としてはじまったものなのです。ところが今、腎臓移植がものすごく少なくなっていますね。さっき渡邊さんも言ってらっしゃいましたけれども、昨年の例でいきますと約150例しか腎臓移植していません。7、8年前までは、年間700〜800例は亡くなった方からの腎臓移植があったのですけれども、脳死からの臓器移植ができるようになったとたんに、腎臓移植がぱたっと減ってしまったという実情がございます。
これもまたこれから何とかしていかなければいけない問題です。お子さんで腎不全になられた方には、ご家族からの生体腎移植という道もありますので、これもやはり治療法の一つとして考えていただいてもいいのではないかと思います。
それと先ほど糖尿病からの透析導入が、ふえているということでございましたが、昔は糖尿病からの導入は少なかったのです。それが昨年の場合、全透析導入患者の38%が糖尿病からの導入になって、糖尿病からだとなかなか予後が悪いのですが、治療法がどんどん進んで、糖尿病から透析導入した方でもかなりお元気で10年以上生存の方がたくさんいらっしゃいます。何で私がこんな病気になったんだろうと皆さんがっかりしないでいろいろな治療法を選択できる腎不全であったことを、ちょっぴりは不幸中の幸と思っていただければ幸いでございます。
それでは私の話はこの辺にいたしまして、慶應大学の医学部助教授林松彦先生に「生活習慣病と腎臓」ということでお話をいただきます。林先生の簡単なプロフィールをご紹介いたしますと、慶應義塾大学をご卒業になって、その後アメリカに留学されて研鑽を積まれ、最近では外来病棟で腎臓病の患者さんたちの診察をなさる一方で、腎臓機能の再生ができないかと、厚生労働省の特別研究班の主任研究員としても研究をしていらっしゃいます。それでは林先生お願いいたします。
<医療相談に協力していただいた先生>
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| 日本医科大学医学部内科 門川俊明先生 |
日本医科大学医学部内科 市原淳弘先生 |
東腎協 2003年11月15日 号外
最終更新日 2004年9月5日
作成:H.Suga